日時:平成20年9月18日(木)18:00~20:00

テーマ1:地域医療におけるコミュニケーションとICT
発表者:秋山美紀氏(慶應義塾大学総合政策学部専任講師)
テーマ2:「健康医療分野における総務省の取組」
発表者:山中絹代氏(総務省情報流通行政局情報流通高度化推進室企画係長)
会場: (財)マルチメディア振興センター3階中会議室
報告趣旨:
第2回ソーシャル・イノベーション研究会では、2人の講師をお招きし、研究者と行政、それぞれの立場から、医療・ヘルスケア分野にICTがどのような変革及び効果を与えることができるのか、成功事例をご紹介いただいた。秋山氏は、地域医療の抱える問題点を「組織間と専門性の壁」と捉え、ICTがそれらの問題点を取り除くことに寄与できるのか、という観点から密度の濃いフィールドワークに取り組まれており、千葉県山武地区と山形県鶴岡地区の事例について、研究成果を発表された。秋山氏のご研究から、二つの事例には、非同期型と蓄積型というメディアの特性が見られ、それが医療職種間で共通基盤となる情報共有を可能とし、また、情報発信に抵抗がなくなることにより、医師と共同で医療を行う職種(薬剤師や訪問看護師)との間に伝達される情報量が増加することが明らかになった。一方山中氏は、政府のICT戦略の一環として、総務省が経済産業省、厚生労働省と現在連携して取り組んでいる浦添市の「健康情報活用基盤実証事業」及び、秋田大学附属病院における「ユビキタス点滴台」の事例について紹介された。今後NGNなどネットワークが高度化し、ブロードバンドがさらに普及していくことが予想されるが、総務省としてはそうしたインフラ整備とともに、健康医療分野の成功モデルを他の都市や地域にうまく活用していきたい、というお話であった。当日の参加者は、若手研究者、医師、行政、コンサルタントなど多方面にわたり、講演後の講師とのディスカッション・タイムには、活発な質疑応答が行われた。